金属アレルギーの心配がない修復物
いつもご覧頂きありがとうございます。
当院は、お口の中から体の健康を考える治療を目指して診療を行っております。
今回の当院の掲示物は金属アレルギーについて取り上げていますが、患者様の全身状態をうかがうと、金属アレルギーの方が増えているようです。
金属アレルギーの症状は様々ですが、アクスセサリーを身につけた時に接触している部分だけ湿疹ができる方や、もっと広範囲まで(手のひらなど)症状が出る方、お口の中の修復物(銀歯)が接触している口腔粘膜に発疹ができる方などがおられます。
昨今の日常生活では、様々な化学物質やその他の人の体が自動的に異物と認識する物質が知らず知らずのうちに体内に取り込まれていることが多く、食品の添加物などそれぞれ商品単品では問題のない量であっても、複数が体内に蓄積されれば何が起こるかといえばみなさんの想像通りのことが起こるものと考えます。
金属アレルギーの検査方法
パッチテストといって皮膚に金属片や金属の溶液を貼り付けて経過観察する方法が一般的です。歯科用金属にも様々な種類があるため、どの金属にアレルギーがあるのかを調べるには、おおよそ15〜16種類あるといわれています。
パッチテストは、円形の綿の部分に試薬を染み込ませ、背中など汗腺の多い部分に貼りつけます。時間を経過して皮膚の発赤状態などを確認し、アレルギーの有無を判定します。
金属アレルギーの症状
主な症状として次のようなものがあります。
接触性粘膜炎
金属に触れている部分が赤くなったり、ヒリヒリしたりします。特に傷がないのに同じところに症状が出た場合金属アレルギーの疑いがあります
色素沈着
金属の縁の歯茎が黒っぽく沈着しているのも接触性アレルギー反応の疑いがあります。金属劣化を起こしていたり、削った金属だったり、充填した細かい金属片が入り込んで起こるといわれています。
金属アレルギーの症状が出た場合
アレルギーは一度発症すると治療法は思い切った食事制限、運動、生活パターンの改善による体の免疫応答のパターンを正常に近づけることが必要です。
それ以外にも歯科医院では保険診療の範疇で当たり前に使われている銀歯が金属アレルギーの原因になることもあることは今や周知のことです。
金属アレルギーの症状がみられる場合は、(例えばアクセサリーをつけると赤くなったり、かゆくなったりする)お口の中の金属を少し削ってもらってそれをパッチテストしてみるとすぐにわかるので、気になった場合は検査してみることをお勧めします。
どの金属にアレルギーがあるのかを特定することで、不必要な歯の削合を回避することができます。
歯科用金属アレルギーの方の歯科治療
お口の中の金属にアレルギーの症状が見つかった場合は、銀歯等を外していく必要があります。ただし、外すときに金属をお口の中で、削っていくので、一時的に症状が悪化する場合があります。そこで、2〜3ケ月程度は、仮の歯で経過観察を行い、金属を含まない修復物へを変更していくことになります。
当院にてお勧めする材料としては、セラミックやジルコニア最近新たな歯科用素材として耐久性特殊ナイロンによるタムという素材があります。ご興味がおありの方はお尋ねください。
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